W-asiのアメプロおぼえがき

AEWのせいで15年ぶりにアメプロ沼落ちしたオタクのブログです

私とアメプロと、もういないあなたへ

最初は、TwitterのTLに流れてきたこの動画だった

Twitterで仲良くしてるヒーローバンクオタクの人が「ヒーロバンクじゃん…」て言って流してきたのだが、まあなんだかWWEめちゃくちゃ儲かってんなと思った。とてもSFでサイバーでビカビカしてて未来ずら~ヒーロバンクに関しては各自調べてください。カネとケツの電脳プロレスアニメです。こう書くとアティテュードだな。

私は2001~2005年辺りに割とWWEを真面目に追っかけていた(現地参戦はしていないがPPVに課金はしていた)のだが、なんとなくアメプロから離れて15年ほどになる。離れてる間に推していた選手が3人ほどあの世の住人になってしまったこともあり、ずっとアメプロとは距離を置いていた。

 

ふと、あるレスラーのことを思い出した。かつてヘビー級王座を手にしながらも、アメプロ界で最も悲惨な死に方をしてしまい、そのあまりの惨劇によりWWEから記録を抹消されてしまった男である。

私は彼が大好きだった。技のひとつひとつが、彼の動きが美しかった。プロレスラーとしては小さな体で大柄な米マットのレスラーたちに挑む勇気も。そしてなんとなく不器用そうなところも好きだった。

私がアメプロから離れても、彼が元気でいてくれればいいなと思っていた。

 

だが、私がアメプロを見なくなって数ヶ月後、彼の親友が突然死んでしまった。彼の親友は、誰もが認めるプロレスの天才だった。2人は20代の頃に新日の練習生として出会い、苦楽を共にした、本当に生涯の親友だった。

そして彼も、親友を追うように死んでしまった。妻と息子を道連れにして。

私は呆然としてしまった。

もうアメプロを見ることは一生ないな、と思った。彼の死はあまりに悲しすぎた。

 

彼の死から13年が過ぎて、たまたま流れてきたWWEのハイテク動画を見て、なんとなく、彼のことを検索してみた。

当たり前のように、公式の選手名鑑には出てこない。公式動画にも彼の名試合は上げられていなかった。(もろもろの非公式手段で見ることはできるが)

 

だが、たったひとつだけ希望が残されていたことを知った。

彼にはもう一人息子がいて、プロレスラーを目指して修行中だったのだ。

 
 
 
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さすがに目頭が熱くなった。年齢は既に27だそうで、遅いチャレンジにはなるけれど頑張ってほしいと心から思った。彼のインスタグラムには、父親が憧れたダイナマイト・キッドのブーツや、父親がかつて修行したハート・ダンジョンの写真が載っていた。生前の写真もたくさんあった。

彼はプロレスデビューした暁には、父の名前を継ぎたいと思っているという。

 

私が大好きだったクリス・ベノワ。今どこにいますか。天国ですか。それとも地獄の刑務所でしょうか。責任感の強いあなたのことだから、きっと今は地獄にいるのでしょう。いつかあなたの罪が赦されて、あなたが家族や親友―エディと再会できる日を祈っています。

あなたのもう一人の息子はいま、地上で頑張っています。プロレスラーになるため、あなたの名誉を取り戻すために。

あなたの息子のおかげで、私はまたアメプロを見るようになりました。AEWという団体です。そこにはあなたのもう一人の友達、クリス・ジェリコがいます。エディの奥さんのヴィッキーさんもいます。できたばかりで前途は多難そうだけど、とても楽しい素敵な団体です。そして、あなたの息子はその団体への入団を目指しています。

ジェリコとヴィッキーともうひとりのクリス、3人並んで笑顔を見せてくれる日を、私は待っています。

 

ようやく言えます。さようなら、クリス・ベノワ。私は今もあなたの試合が大好きです。

 
 
 
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