W-asiのアメプロおぼえがき

AEWのせいで15年ぶりにアメプロ沼落ちしたオタクのブログです

キングストンとタイチとキングストンにタイチを当てろ委員会


突然DYNAMITEにKENTAが現れてから早2年。

AEWと新日本の距離はだいぶ近づいた。永田の白目もやったし、小島がやってきたと思わせて真の主役はみのるもやった。オスプもジェイもやってきた。でかでかと禁断の扉が開かれたら正規の手段だとFITEから見れなかったり、ワールド配信版がクソ高かったりした。私は裏技使ってFITE版を買ったからワールド配信版は見てないけど、ザコシのモノマネタイムはちょっと気になる。

おかげで今やAEWの選手が新日に出るのも、その逆も珍しくなくなった。今度はKUSHIDAもやってくる。

だが、絶対にAEWにやってこない奴がいる。



タイチである。


本場のAEWファンがどれだけタイチを知っているかはわからない。なんせタイチは国内移動は全部陸路で済ませるほどの大の飛行機嫌いだから海外に行かない(メキシコ修行には行った)。だが私は見たい…AEWでタイチが見たい…のではない…



エディ・キングストンvsタイチが見たいんじゃあああああ!!!キングストンにタイチを当てろ!キングストンにタイチを当てろ!タイチがAEWに来れないなら新日にキングストンを呼んでくれえええええ!!!!



なぜ私がキングストンvsタイチが見たいのか。それはキングストンが極度の全日四天王プロレス推しで、タイチが四天王の一人、川田利明の付き人だったから。単に四天王オタクvs川田の弟子対決が見てみたいからである。

キングストンTwitterアカウントが今ちょっと消えてるので引用はできないが、キングストンは行ったこともない川田の店の営業情報をリツイートまでしている。それほどめちゃくちゃ昔の全日が好きなのだ。


元全日の秋山準にさんざんTwitterでアプローチしまくって、本当に秋山が来てみたら

推しが尊すぎて目が合わせらんねえ!!


カチコチになりまくって試合をオルティスに丸投げ!!

あんまりすぎて翌日のPPVの前座で仕切り直しになりました。タダで見れるので見ようね!

なお、このキングストンvs秋山には後日談があり、秋山のところにモジモジしながらキングストンがやってきて「高校の頃チンピラやってて…抗争に巻き込まれたんだけど…全日の試合が見たくて家に帰ったら…その日の抗争で、敵のグループが銃持ってて仲間が撃たれて死んだんだ…全日のおかげで俺は死なずに済んだんだ、ありがとう」と言われたそうである。一見いい話だが、そのあとキングストン内ゲバされなかったか気になる。


そしてタイチ。
アメプロに興味がない。
YouTube生配信でファンがアメプロの話を投げても、全然通じない。
詳しくは490え~ん払ってタイチのメンバーシップ配信を見てください。あの選手の名前が出てこなかった時「マジか…」ってなりました。

ちゃんと490え~ん払ってるんです。タイチ人生ダイジェスト語り回が見たいんで…


しかし二人の距離がちょびっと近づいたことが、ないわけではない。キングストンNJPW STRONGに何度か出ているし、ワールドでAEWの日本語実況配信が始まったので、新日選手内でも知っている奴は知っているぐらいの存在になった。タイチの弟分(当時)のエル・デスペラードに至っては、現地でキングストンと遭遇しているのだ。

その時キングストンが着てたのがカウボーイビバップのスパイクTというのがまた(デスペの推しアニメ)

奇跡ともいえるJASと鈴木軍の連合作戦!しかし、タイチは禁断の扉を越えてこなかった。だって飛行機嫌いだし。もし我慢して飛行機に乗っていたら、デスペの悲運に巻き込まれて一緒にズンドコしていたであろう。それはそれで見てみたかった。しかし実際のタイチは何も知らない。興味がない。ジェリコ感謝協会?なにそれ?ジェリコってなに?コメダのやつ?たぶんそんぐらいの扱い。

そしてどうにもならんうちに禁断の扉は閉まった。鍵は半開きのまんまだが。


それから4ヶ月後、ちょっとした事件があった。長岡でのタイチvsSANADA戦で、ゲスト解説者として突然川田が現れたのだ。試合中の川田は何を聞かれても「技ってのは盗むもんですからね~」しか言わず、解説者としてはなんの役にも立ってなかったが…こんな口下手から、ようあんな口の回る弟子ができたもんだ。それはさておき。

事件は試合後に起こった。

まだ公式に引退していない川田に、タイチが挑戦表面をしたのだ。

これにキングストンが反応しないわけがない!



サノバビッチあざーっす!!!(キングストンTwitterが消えてるので自分のツイログから拾ってきました。キングストンは上のツイートを引用しています)


が、何も起きなかった。
プロレスニュースアカウントを引リツしてるだけだから、公式に届くわけないもんね…


そして



鈴木軍が解散しました。

つまり…JASとの連合作戦もリセット…ってコト…???キングストンvsタイチの一縷の望みが絶たれた瞬間であった。

いやでもタイチが引退するわけじゃないし…タイチがAEWにゲスト参戦するのもワンチャン…

タイチ「他団体と海外はないです」
アッハイ…ですよね…

まあ年明けたら元鈴木軍(仮)とJUST 4 GUYSに分裂してたんですけど。


このままじゃラチがあかねえ~
直接タイチにキングストンをぶつけるしかないのでは????


だがコテハンがホンワカな空気を作ってる平和なタイチ配信のチャットを汚すワケにはいかねえ!やるなら新日ちゃんぴおん大選挙追い込み配信だ!!


三谷アナ「8票入れましただって!!」
読むのそこ????(流れ早かったしね…)


三谷アナ「VITAいけますだって!」

一度の配信でコテハンでもない奴の白コメが二度読まれるとかそんなんある???キングストンを当てようとしてもタイチが超高速でキングストンを避けていく!三谷アナが回避バフかけてんのか???



たぶんそれ私のことなんで、1位になったら謝礼にキングストンとタイチ対戦させてくれませんかね…



こうしてキングストンにタイチを当てろ委員会の活動は現時点で不発なのであった。かなしい。キングストンにタイチを当てろ~…



早く活動終了したい。

私とMJFとCMパンクと担当アイドル

AEWにMJFが帰ってきました。


MJFが仕事サボってたんだから、そりゃブログ更新だってサボるよね。MJFのせいにするんじゃない。そうですね。


ぜ~~んぶオメェが悪いんじゃ!!CMパンクのクソバカアホ~!!!


─これは私とMJFとCMパンクと西園寺琴歌の物語である。…なんだって?─


Double or Nothing2022での失踪未遂事件のあと、2022年6月1日(米時間)を最後に、AEWから姿を消し、AEW公式ショップから自分のグッズを消し、SNSの更新も完全に絶ったMJF。件の令和パイプボム事件ではギャラやAEWの雇用の変化に文句をつけていたが、DoNまでに起きたCMパンクのパフォーマンスのせいで心理的ダメージを受けたのは明白であった。詳しいことは前の記事を読むかほしなさんのブログを読んでください。ここにはどうせちゃらんぽらんなネタしかないんで。

“I’m the devil” 、再び物語の持つ毒について – All Elite な独り言


REVOLUTION2022でカタがついたはずのMJFとCMパンクの抗争。しかしそれは「シナリオ上」の話であって、リアルではちっともカタがついてなかったし、CMパンクがMJFにブッ刺した棘はMJFにグッサリ刺さったままだった。

考えてみてもみなくても、CMパンクが来てからのAEWはおかしくなってしまった。ELITEやジェリコを中心に回っていたAEWという小さな世界は、すっかりCMパンクを中心に回るようになってしまった。どんな大会でもポスターのセンターにはパンクがいるし、グッズはバカ売れ。そのくせ禁断の扉では足首折っていなくなる。ケンカ売りに来た棚橋の身にもなれよ。


ここまで読んでお気づきだろう。
私はCMパンクが嫌いだ。


WWEでスターだったというのは知ってるが、私がWWEを見るのをやめてAEWを見るまでの15年の間に現れて一旦現役を退いた選手だったので、別段思い入れもない。


だが私はAEWに来る前からパンクが嫌いだ。
それはAEWにハマって間もない2020年の秋、Pro Wrestling Tees─AEWが通販事業を委託しているプロレスTシャツ専門店が「コルト・カバナがパンクのためにTシャツを作ったことから開業した」こと、「パンクがカバナのポッドキャストWWEの医者について余計なこと言ったせいで裁判沙汰になったのに、最終的にカバナを裏切った」こと、「そのくせ(AEWに来る前から)PWTで自分のTシャツを売ってる」ことを知ったからだ。

こいつ、クッソ性格悪いな。

それが「何も知らないCMパンクについての第一印象」だった。

あれから2年。

こいつ、マジクソ性格悪ッ…悪ゥ~~~!!身近にいてほしくねえ人間選手権第一位~~~!!!

知らんけど嫌な奴から宇宙プロレス界で一番嫌な奴に格上げになった。おめでとうCMパンク。I HATE CM PUNK.ラリーくんはかわいい。

ちょこまか走るラリーくん(犬)はとてもかわいいのでもっと映しなさい。なおパンクの隣にいるマネージャーのおっさんはバクステでオメガとバックスをボコボコにしてクビになりました。





一方、MJFのことはAEWを見始めてすぐ好きになった。

なんだかよくわからんが、こいつはすごいぞ。全然試合しねえけど。

あれから2年。

おめっ…おめぇ~!!!コノヤロ~~!!!心配かけさせやがってよぉ~~!!!ウオオォォン…帰ってきてくれて…ありがとう…MJFゥ…!!!そのマスク超ダサいね…!!!(混迷するクソデカ感情)


─「MJFはALLOUTでも帰ってこないかもしれない」そんな噂もあった。

だが、私には確信があった。

アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』の7周年記念イベントに西園寺琴歌が抜擢されていたからだ。

左端のピンクの髪の少女が西園寺琴歌。挑戦心溢れる財閥令嬢どやふんすアイドルである。趣味は押し花。


私は7年間琴歌Pをやっている。正確にはデレステが始まる前にモバゲー版(モバマス)をアニメにつられて始めたので7年半か。AEWにハマる遙か以前である。

この西園寺琴歌、当初は声がなかった。声優がついていなかったのである。アニメ放送中に声がついたアイドルもいたが、モバマスはアイドルが約190人いる狂気のコンテンツ。琴歌に声がつくことはなかった。

─2021年までは。

2021年にモバマス&デレステで開催された第2回ボイスアイドルオーディション(上位3名に声がつく)にて過酷な投票戦を戦い抜き、琴歌は2位になった。私がプロデュースしてから6年目、実装から10年での快挙である。(界隈では完全にダークホース扱いでのランクインであった)

私は投票戦が過酷すぎるあまり、投票終盤はなぜかオレンジ・キャシディを描きまくっていた。🍊さんはささくれた心に効く…




オーディション結果発表から3ヶ月後、まずは1位の浅利七海にモバマス上で声がついた。そして3位の八神マキノはデレステ6周年記念CMで突然しゃべり出した。
ふたりとも、はっきりとしっかりとしゃべっていた。

一方、琴歌はというと…2021年9月6日の11時に公開されたCMで、ほんのちょっとだけうっすらしゃべった。


それは





ALLOUT2021でMJFがジェリコY2Jカウントダウン丸パクリで出てきたのと同時刻であった。

えっ、MJF~~!!!絶対に許さない~~~!!!(放送終了後に確認しました)

なお、この時公開されたCMで琴歌がしゃべるのは本当に一瞬で、はっきりと声が確認できるようになったのは更に一ヶ月後のモバマスSR実装時の話である。実装当日はMJFとダンハウゼンが同じファンイベントに登場しており、おかげで(?)私は運良く琴歌SRを引き当てた。ありがとうダンハウゼン。そっちかよ!


MJFに何かがあると、琴歌が降ってくる。なら、琴歌に何かがあればMJFが出てくるはずだ。



1年後、それは現実になった。なってしまった。

そしてそれは、西園寺琴歌とMJFにとって──ゴールのように見えるスタートラインであるはずなのだ。

デレステでは、アニバーサリーに抜擢されたアイドルは1年間Top画面を飾る栄誉を与えられる。
そしてMJFにAEWで残された時間は約1年。

1年後に琴歌とMJFがどうなっているかはまだわからない(モバマスの方は数ヶ月以内でのサービス終了が決定している)

どんな形であれ、架空の少女と現実の青年に幸多き未来があってほしいと願っている。



パンク?あいつは七海のボイス実装と共に現れたから、七海に恥じない生き方をしてほしいれすね!!

MJFとCMパンクとTokyo 7th シスターズ

どうもこんにちは。ジェリコvsMJFの記事を書かなきゃなあとか思ってたらクソデカ感情が重すぎて半年過ぎたブログです。

AEW世間はジェリコvsMJFなど過去の話、もはやCMパンクvsMJFのトラウマクソデカ感情で持ちきりです。
ざっくりいうと

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パンク「言うておまえ俺のファンだろ」

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MJF「俺が誰のせいでどえらい目に遭ったと思っとんじゃ!!ガキの頃貴様に憧れとって貴様のようなプロレスラーになろうと思っとったのに貴様が突然勝手にプロレスやめよったせいで俺は心の拠り所をなくしたんじゃ!!俺だけじゃなくて世界中の貴様のオタクみんな貴様に見捨てられたんやぞ?!俺は貴様をブッ潰してあの日の俺と貴様のオタク全員の仇を取っちゃるわ!!首洗って待っとれこの人でなしが!!」

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パンク「すまんかったな和解しよう」

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MJF「許すわけねーだろクソ!!!」

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MJF「貴様との思い出シャツで貴様を血祭りに上げてやる!!」


~続きはYouTubeでご覧ください~

まあこんな感じである。なんか老人と蛇がなんちゃらとか言ってるらしいのだが、パンクがWWEにいた頃の私はアメプロを全く見ていなかったので割愛します。ぶっちゃけパンクに全然思い入れないんで…(人様の感情グチャグチャにする才能がある男だっていうのは嫌と言うほどよくわかった)


しかしパンクに全然思い入れがないのに何でパンクvsMJF戦の前に突然ブログを更新したのかというと、そことは関係ないところでMJFのクソデカ感情によく似たものを思い出したからだ。


2022年2月27日、私はスマホゲー『Tokyo 7th シスターズ』…略してナナシスライブ配信を見ていた。というのも、アップデートの事前登録特典でタダでライブ配信が見られたからである。

ナナシスはいわゆる音ゲーアドベンチャーゲームみたいなパートがついたアイドルゲーなのだが、肝心の音ゲー部分はアホみたいにつまらない。歌マクロスの爪の垢を煎じて飲ませたいほどだ。しかし曲とシナリオが大変よく(SF設定ではあるが、アイドル氷河期だった90年代邦楽事情を知っているとなかなか感慨深い内容である)、ちょっと色々あった2019年の私は色々ナナシスに救われていた。ちなみにプレイしはじめた動機はWUGの赤こと吉岡茉祐の声で罵声を浴びたいという大変不純な動機である。ひどいな。

ナナシスでも、その吉岡茉祐さんが演じる鰐渕エモコが属する4Uというライバルバンドは大変私のお気に入りで、4Uのライブパートで私は浄化されていた…エモウメ…最高…地声まゆしぃ下ハモ強いんじゃ… あ、ウメというのはエモコの幼なじみで4Uでギターボーカルをやってるキャラクター(CV山下まみ)である。


黒髪の子がウメ、黄色いリボンの子がエモコ、ツインテの子が一応リーダーのヒナ

4U最強じゃん…QOPとの対バンも最高じゃん…まゆしぃ、エモコ捨ててただの素だよ…その煽りWUGライブでよう見たわ…えっ4U単独ライブツアーあるの?!い、生きなきゃ…生きて生4Uを…気がつくと私はナナシス公式通販で4Uグッズをチャリンしていた…

そして、ふと気づいたのだ…


MJF、ウメじゃね??


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ウメ…九条ウメは元々超人気アイドルグループにのめり込む地味な少女だった。

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しかしある日突然、そのアイドルグループが解散を発表してしまう。

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そこでウメが抱いた感情は悲しみではなく怒りであった。

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かくしてウメはアイドル文化そのものをブッ潰すことを心に誓い、同級生のエモコを頼りにロック道に邁進していくことになる。


プレイ当時は「いやいやいや飛躍しすぎじゃね?!」と思ったものだが、ウメが言ってることはほぼMJFと同じなのだ。クソデカ感情を抱きすぎたオタクというのはこういうものか。ナナシスのおかげでMJFへの理解が深まるとは思わなかった。ありがとう茂木P(ナナシスの元プロデューサー)

なおウメが推していたセブンスシスターズというグループは本ゲームのタイトルにも引用されており、ゲームシナリオの根幹を成すクソデカ感情揺さぶりアイドル軍団である。なんせこのグループのせいで売れ損ねたアイドルが自殺未遂して、そいつの妹が仇を討ちにやってくるシナリオがある。狂気じゃん。

で、話はウメに戻る

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アイドルをプロレスに入れ替えるとだいたい話が成立する。さすがにMJFはプロレスまでブッ潰そうとはしていないが…

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そしてウメはセブンスシスターズの元リーダー、七咲ニコル(現在はアイドルを辞めて名前を変え、アイドル事務所のマネージャーをやっている)と対峙する。ここまでほぼMJFとパンクである。そうか…ナナシスはアイドルでプロレスをやっていたのか!!(たぶん違う)


最終的にはウメはセブンス後継アイドルの777☆シスターズと和解し、本当に自分を見ていたのはバンド仲間とファンたちだった…というオチがつくのだが、MJFの場合はウォードロウのおかんむりでピナクルが空中分解寸前なので、同じオチは期待できないな…ピナクルに友情があったらそれはそれで怖いしな!!

全ての答えは月曜のREVOLUTIONで!!


で、結局何が言いたかったかっていうと、4U 4LIFE!君も4人目のメンバーになってね!!

クリス・ジェリコとスタジアム・スタンピード2とふたりの後継者


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日本時間5/31の朝、おそらくAEW年間最大PPV(ということになってるはず)のDouble or Nothing 2021が放送された。

が、私はその日は目覚めが早かった割に体調がめちゃくそに悪く、AEW世界王座戦を前に視聴を撤退しダウンするしかなかった。(ネットでは今まで話してこなかったが、実は私は諸事情があり長期自宅療養中の身である。毎週朝っぱらからプロレスが見れるのはそんな理由があるのだ)

いちおう夕方にはある程度復調したので、王座戦をすっ飛ばして(スマン🍊さん&パック…結局オメガが勝ったのは知ってる)今回の目玉試合(試合?)スタジアム・スタンピード2を見ることにした。


去年のDoNはまだ買っていないのだけど、どうも馬が走ったり客席でどつきあいしたりゴールポストでバク転したりしていたらしいので今回もそういうのなんだろうな、と思っていたらほぼバックヤード・デスマッチだった。まあ面白かったからいいんだけど。


で、今回のスタジアム・スタンピード2、オチを予測できたAEWオタクはどのぐらいいるだろうか?大半の視聴者は『ジェリコとMJFの決着』を期待していたはずだ。

実際にこの試合でスターになったのはジェリコでもMJFでもなく、サミー・ゲバラだった。


私はBLOOD&GUTSとスタジアム・スタンピード2はクリス・ジェリコのふたりの後継者の話』なのだろうと思っている。

これはMJFがインディー時代にこさえた嘘ドキュメンタリー。ようやるわ

まずMJF。大学中退という挫折を経験した彼は、プロレスラーという進路を定めた初期から目標を明確にし、実父との約束である「姉さん2人と同じ4年の時間で絶対に成功してみせる」を見事に果たし、当時22歳という若さでAEWとの5年契約を交わした。


その後の快進撃は語るまでもなく、今やAEWにいなくてはならない大スターへと成長し、先日のBLOOD&GUTSで見せた血塗れの雄叫びで完全に覚醒したといってもいいだろう。ヘッポコヒールからクール・ヒールまで完璧にこなせるAEWの一大ヒール・スターだ。


一方のサミー・ゲバラは高卒してすぐブッカーTの道場に入り、もうプロレス歴10年になろうというのに


過去の失言がバレて謹慎になったり


大先輩マット・ハーディーをガチで2度殺しかけたり

FULL GEARで完膚なきまでにマット一家にボコボコにされた挙げ句山に捨てられたり

…したあとは個人YouTubeチャンネルの定期配信や、いちキャストとして番組内での出番はあったものの、過去のヤラカシが原因か肝心の試合回数は激減。気がついたらMJFの裏切りアングルのせいでショーン・スピアーズのパイプ椅子攻撃を喰らい歯が1本吹っ飛んでいた有様であった。

サミー・ゲバラは誰が見ても「ネット炎上ばっかのポンコツアホレスラー」だった。


MJFとゲバラ、あまりに対照的な二人に共通するもの、それはクリス・ジェリコの後を継ぐもの』であるということだ。


推しレスラーをロディ・パイパーだと公言しているMJFだが、実はジェリコのこともめちゃくちゃ好きである。

約半年をかけてのWCW4バカ(私が勝手にこう呼んでいる、クリス・ジェリコエディ・ゲレロクリス・ベノワ、ディーン・マレンコのWCW時代の親友4人組)完全再現、しかもPPV前週のDynamiteでは(パーキンソン病持ちの)マレンコを人質にジェリコを煽る高等テクニックまで披露した。おまえどんだけジェリコが好きなんだ?ジェリコWCWにいた頃おまえまだ赤ちゃんやぞバブゥ

以上により、MJFは『自ら意識してWCW時代のジェリコの再現を試みている』気配があり、クリス・ジェリコを継ぐオールマイティー型ヒール・スター』になろうとしている人物である。


では、ゲバラジェリコのなんの継承者なのか。


サミー・ゲバラクリス・ジェリコの心理面においてのクローン』である。

おそらくゲバラはそのことについて無自覚であろうし、ジェリコもそのことに気づいているかはまだわからない。(何せゲバラをインナーサークルに入れた理由が「こいつはバカで面白いから」である。ほぼおまえのコピーだよ)

メキシコやアメリカ、日本で転戦を重ね、ようやく新興メジャーのAEWと契約したのに、ヘマばかりでなかなか先に進めないゲバラの姿。それは世界中でキャリアを積み鳴り物入りWWFへ移籍したのに、失敗続きでバクステで問題ばかり起こしていたジェリコとそっくりである。(そのへんの経緯はTogetterにまとめていますのでご一読ください。ついでにジェリコの自伝買ってあげてね)

スターとしての資質を持ちながら、なかなか成功を掴めずしょぼくれるジェリコに自信をつけさせるため、ビンス・マクマホンが取った手段は「無理矢理にでもベルト(WWF&WCW統一王座)を持たせてチャンピオンとしてのプライドを身につけさせる」ことだった。

スタジアム・スタンピード2で本来の身体の柔軟性を活かしたアクロバティックなパフォーマンスを見せ、最後にスピアーズに見事な450°スプラッシュを極めて3カウントを取ったゲバラにも同じことが言える。AEWは彼に自信をつけさせるためにメインマッチのフィナーレを飾らせたのだ。大観衆の歓声を浴びた今、ようやく彼はスターとしてのスタートラインに立てたといえるだろう。


BLOOD&GUTSとスタジアム・スタンピード2で、クリス・ジェリコは自身のふたりの後継者をスターに仕立てる離れ業をやってのけた。これは直系の弟子のいないジェリコにとっては感慨深い2戦であったはずだ。

試合後のインナーサークルの面々がめちゃくちゃ喜んでてジェリコも超ニコニコ!トンネルでスタント&フエゴと抱き合うシーンにもホロリ…まあその前のスタント君メシ捨てイタズラはどうかと思うが


そして私は願っているのだ。いつかこのクリス・ジェリコのふたりの後継者が、リングで王座をかけて戦う瞬間を。そう遠くない日に見られると信じて。

テープトレーディングとロイ・ルシエとジョン・マカダムス

2ヶ月ぶりにハローはてブロ。

つまりAEWでSilent Jealousyがかからないまま2ヶ月が過ぎました。別のX版ワイルドシングスはかかったのにな?!

モクスリー&キングストンのエントランス動画がなかったのでメジャーリーグでお茶を濁します


それはさておき一応まとめとこうと思ったので北米アメプロオタク界におけるテープトレーディングの話をします。


テープトレーディング。早い話が昔の音楽雑誌やアニメ雑誌の読者投稿欄にあった「○○を録画しているテープを探しています。お譲りください」みたいなやつである。え?知らない?20年ぐらい前まではあったんだよ!

その発祥は1980年代のメタルブームにあるらしく、当時のメタルオタクたちはライブに行かないと手に入らない音源や、どこから流出したかもわからんデモテープの交換をせっせとしていたそうである。たぶんジェリコもやってる。


そして1990年代、誰が始めたかまではわからんが、北米はプロレス録画テープ大海賊版ビデオトレーディング時代であった(らしい)。アメリカのコアなプロレスオタクたちはアメリカ国内の試合では飽きたらず、日本やメキシコの試合を録画したテープを入手しダビングしまくりガンガンに交換しまくっていた。大仁田曰く「俺の試合のテープを見たポール・ヘイマンミック・フォーリーがECWをあんな団体にした」らしいので、その影響たるや計り知れない(まあ大仁田のことだからどこまで本当なのかはわからんが)。

ジェリコも初めてECWのリングに上がった時に北米で使っていないリングネームの「ライオンハート!」と呼ばれてビックリしたそうである。


日本の試合が放送されていなかったであろうアメリカで、なぜここまでテープトレーディングが盛んに行われたのか。ハッキリ言って雑誌の投稿欄で済むレベルの流通度ではない。 


胴元がいたのである。


アメリカには私の知る限り超重鎮といえるテープトレーダーが2人いる。

ロイ・ルシエとジョン・マカダムス。

右がロイ・ルシエ。HBKもおじさんになったねえ…

ロイ・ルシエは十代の時間のほとんどをプロレスグッズ収集とルチャリブレの視聴に費やしたというバチバチのプロレスオタクである。なんでアメリカでルチャが見れたかというと、たまたま彼の住んでる地域にメキシコ移民がやってきたのでBSチャンネルで見れたらしい。てかアメリカは地域ごとにBS衛星が違うのか…?広いからな…ついでに近所に日本のテレビを録画しては貸し出すブラックなレンタルビデオ屋があったので日本のプロレスを見るのも特に困らなかったようである。

そしてガチオタク向けプロレスファンクラブ会誌『レスリング・オブザーバー』の読者欄でテープを取引しまくってるうちに特集記事で猪木に惚れ込んだルシエは何をどうしたのか猪木主催の『ワールド・ピース・フェスティバル・in LA』の記者会見に潜り込むことに成功し、なんと猪木と接触してイベントの最前列チケットまでゲットしてしまう。行動力が凄まじい。

現在はトラック運転手のかたわら、引退したレスラーを支援するための非営利団体『カリフラワー・アレイ・クラブ』でソーシャルメディア担当を務めつつ、秘蔵のビデオをデータ変換してはYouTubeにアップするという真っ黒な趣味生活を送っている。めちゃ貴重なビデオばっかりだから探すといいよ。(消されると困るからリンクは貼らないよ!ゴメンね!)



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ジョン・マカダムス。他に御本人の写真が見あたらなかったため、ニュースサイトからお顔のわかる写真を拝借しました。現在はテープトレード界隈からは身を引いているそうです

もう1人のジョン・マカダムスは当たり前だがこっちもズブズブのプロレスオタクである。

まだ小学生だった1985年に初めてビデオデッキを手に入れたマカダムスは、色んなプロレス雑誌の投稿欄にのべつまくなしプロレステープ交換の依頼を投稿しまくっていた。気がついたらプロレスオタク界の重鎮デイブ・メルツァー(前述のレスリング・オブザーバー誌の編集長)と知り合いになっていたらしい。

その後成人したマカダムスはテープトレーダーをしながらプロレスプロモーターとして活躍していたが、1990年代半ばにAOL(アメリカ・オンライン)のプロレステープ取引板で1人の少年が彼に接触する。


トニー・カーン。当時12歳。


現在AEWの社長であるトニー・カーンはマカダムスのテープトレーディングのためにマカダムス個人ウェブサイトのHTMLを組んでいたのだ。12歳にして胴元側である。恐ろしいにも程がある。


なおアメリカ中の大物テープトレーダーはだいたいトニー社長と取引したことがあるらしい。銭あるからな…
(余談だがトニー社長はECW以前からジェリコのファンでベストバウトはWAR両国でのウルティモ戦だそうである)

元ECWのブライアン・ヘフロン(ブルーダスト)ともテープ交換歴があるというトニー社長。さすがっス…


そう、テープトレーディングなしにはトニー社長がドボドボのプロレスオタクになることはなく、AEWも存在しなかったのである…
テープトレーディング…それは90年代アメリカにおけるプロレスの歴史…

まあトニー社長は「僕は確かに熱心なテープトレーダーだったけどAEWの不法配信はマジ絶許」って言ってるけどね



アメリカのいにしえのプロレスオタクが言う『古きよき時代』、それは著作権ド無視の無法地帯だったのである。

Le dinnar debonairとMe and My ShadowとSilent Jealousy

散々インナーサークルをしっちゃかめっちゃかにしてきたMJFの本性が遂にDynamite 10-21で明らかになった。そりゃこんなのが普通に仲間入りしたい訳がなかろうと心の中で突っ込んでたファンも多かったろう。

むしろ今まで騙されてたジェリコおかしくね?

今までのMJFインナーサークル崩壊計画のあらましはざっとこうである。

 

いきなりインナーサークルの楽屋にやってきてプレゼントを持ってくるMJF。それまで何の脈絡もなかったし、ちょっと前まではモクスリーと抗争してたので怪しさ爆発である。

 

プレゼントの中身はメンバージャケット…なのだが、ゲバラだけ5XLをよこされる。なぜかゲバラはMJFからの扱いがやたら悪い。よく見るとサンタナだけ刺繍のフォントが違うのは理由があるんだろうか?

 

ちなみにメンバージャケット自体は本来MJFのプレゼント設定のために作られたものではなく、ちゃんとゲバラにピッタリサイズのジャケットがあります。よかったね。

 

とっても白々しいMJFの「インナーサークル入会希望です!!」発言。「じゃあ来週ステーキでも食って腹割って話そうぜ!」で返すジェリコもどうなんだ。居酒屋でいいだろ。

 

全世界のAEWオタクの目が点になったミュージカル。むやみやたらに高すぎるMJF(元アカペラ部キャプテン)の歌唱力が発揮されたが「これ何の番組だったっけ…?」と思わざるを得ない。この時点でジェリコはMJFにデレデレである。ニューヨークタイムズから賞ももらいました。

 

FULL GEARで結局ジェリコが余計デレデレになったり(一方、ゲバラは同じ番組内でマット・ハーディーにボコボコにされてゴミ捨て場へ送られた)

 

討論会をしてみたり(演説台と椅子があればなんとかなるので社長がケチなAEWは討論会ネタが好きである)

 

ジェリコの誕生日を祝うつもりが風船がどっかに飛んでったり

 

みんなで買収されてベガスをエンジョイしたり(カジノゲーの広告かと思ったらそんなこともなかったぜ)

 

案の定上手くいかないメンバーに「なんでおめえら仲良くできねえんだ」とジェリコがブチ切れたり(MJFと仲良くやってるのはジェリコだけである)

 

結局ゲバラが脱退宣言したり

 

サミーのことなんぞなんぞ知ったこっちゃないとばかりにウキウキでタッグ王座に挑戦したり

 

2日後インスタにいちゃつき写真を上げたりしてたら

 

翌日こうなりました。早いわ(何度目)

 

まーなんでこうなったかって、そもそもMJFは最初から加入動機を明確にしていないので、そりゃあ目的はインナーサークル壊滅以外思いつきませんが…(壊滅させたい理由も今のところ謎である)

 

最初からMJFを訝しがっていたゲバラスマホでの盗聴を見抜き、リアルに特技の動画撮影(盗撮)を使ってMJFの真意を暴きオリジナルインナーサークル再結成!のくだりは胸熱でした。現実は1日前まで休暇を満喫してた炎上王だけどね!!

 

…前置きが長くなりすぎたが本題に入ろう。そう、これは前置きである。

 

50のおっさんジェリコがピチピチ24のMJFに籠絡されメロメロになった挙げ句、最後に裏切られる…という、ガチ向けゲイ漫画かなんかかよみたいな展開は既にル・ディナー・デボネアで示唆されていた。スキットという名のミュージカルで使われた『Me and My Shadow』の替え歌である。

 

Like the wallpaper sticks to the wall
Like the seashore clings to the sea
Like you'll never get rid of your shadow
Chris you'll never get rid of me

これを訳すと

MJF:壁紙が壁に張り付くように
ジェリコ:海岸が海にしがみつくように
MJF:あなたの影が消えないように
   クリス、あなたは私を手放さない


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で、こうなる。MJFおまえ天才だよ

 

つまり初めからジェリコを騙すための歌だったワケですな。しかしこのジェリコ見るのめちゃしんどいな。ツバメにフラれた爺さまみたいで…

 

ここで思ったのが『Me and My Shadow』がMJFの立場を示した歌なのだとしたら、ジェリコにもそれに相対する歌があるのではないか?というのが私の考察である。

 

…あるじゃないか、ジェリコ30年来の推し歌がよォ!!

Xの『Silent Jealousy』だよ!!!

 

 

…待って逃げないで。真面目に考察してるの。

 

前にも言ったが、ジェリコはガチのX JAPANファン、いわゆる『運命共同体』である。(初耳の方も多いと思われますが、X JAPANのファンのことを公式で『運命共同体』と言います。元ネタはToshlのライブ煽りです)

 

中でも推し曲が『Silent Jealousy』。FMWに呼ばれて日本に来たばかりの1991年にカセットを買って毎日聴いていたらしい。(それまでの推し日本バンドはLOUDNESSだった)

実はその頃アメリカではNIRVANAの大ヒットでメタルブームが突然収束。時代はグランジ&オルタナだったのである。


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映画『レスラー』のミッキー・ロークもこう申しております。このミッキー・ローク、ジェイク・ロバーツがモデルのはずなのに思考が完全にクリス・ジェリコである。

 

そんなメタル氷河期で絶望したメタルオタク・ジェリコを救った曲が『Silent Jealousy』なのだ。『X』でも『紅』でもなく『Silent Jealousy』。

 

ちなみにジェリコはインタビューで『俺はX JAPANのカナダ親善大使』と言って憚らないが、実際はウィニペグのメタルオタク数人に布教しただけ。(自伝に書いてある)

 

そんなジェリコの『Silent Jealousy』推しっぷりはマジモノで、92年のFMW、サドン・インパクトとしての出場で実際に入場曲として使用したとの記述が自伝にある。(YouTubeで実際の試合の動画を確認したが、入場曲はビデオパッケージ化の際にカットされてしまったようである。おのれJASRAC

数年後にWCWに移籍してからもその推しっぷりは変わらず、オジー・オズボーンの『Over the Mountain』、ホワイト・ゾンビの『Electric Head Pt. 2』と『Silnet Jealousy』の3曲を入場曲に提案して見事に却下。結局「ジャーニーの『Only the Young』の劣化コピーみたいのがかかった」(本人談)だそうな。

 

つまりアメプロのエントランスで『Silent Jealousy』を流すのはジェリコ長年の悲願なんだよ!!!

 

えっそれだけじゃ理由が足りない?ですよね。

とりあえず歌詞いってみよう。

 

Silent Jealousy
Don't you Leave me alone 悲しみに乱れて

戻れない愛を飾る 繰り返す孤独の中に
Tell me true 何処に行けば 苦しみを愛せる
I still want your love 愛を止めて
くるい咲く記憶を消して

ほら今のMJFにフラれたジェリコ!!

えっまだ無理ありますか

 

幻覚の愛に飼われた操り人形

もうここまできたら『Silent Jealousy』しかないじゃん…?裏でジェリコがシナリオ書いてるとしか思えないじゃん…?

 

I just wanted to stay with me
I just wanted to feel your breath of grace
I didn't know what to do I couldn't say anything
When consciousness returned
Everything had been wasted away
by the tide of time even you
But the scars of memory never fade away
I can't stop loving you
Stop my tears Stop my loving
Kill my memories

訳すと

俺はただ、俺のそばにいたかった

お前の優しさの息吹を感じていたかった

どうしたらいいのかわからなくて

何も言えなかった

意識が戻ったとき 何もかもが失われていた

お前さえも時の流れのせいで

だが、記憶の傷跡は決して消えない

お前への愛を止められない

涙が止まらない

愛する気持ちが止まらない

俺の記憶を殺してくれ


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この状況ですよ。

 

つまり

『Me and My Shadow』

の裏が

『I just wanted to stay with me』


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いつもはド派手なギンギラジャケットを着て現れるジェリコが、なぜかこの時白いドレスシャツを着てたのもYOSHIKIリスペクトなのではないかと疑っております。

 

…こんなことを考えているのは世界広しといえども私ぐらいなのではないか?AEWにワンチャンYOSHIKIありえるな??(それはどうかな)

 

なお『Silent Jealousy』をエントランスに流す場合の最大の懸念は無印X時代の楽曲の版権をYOSHIKI保有しておらず、ソニーミュージックに許可を取らねばならんという点である。

 

一度でいいから見てみたい、Silent Jealousyで入場するジェリコ。エーックス!!

 

こっちはもう勝手にセトリ考えちゃってるんだからな!!

 

さめ切ったウィニペグに別れを告げ、荒れ狂うプロレス界に身をさらせ!MJFの瞳は光失せた、燃え狂う心は操れないジェリコを見せてくれ!!

 

 

 

…とはいえ、私は兄にインディー時代からXを教え込まれ、今は母がガチYOSHIKI推しなだけのワグナーであって運命共同体ではないんですが…

 

あ、子供の頃の推しは中山美穂です。地獄で服役中の凶獣、『WAKU WAKUさせて』を歌えるってマジですか

 

 

 

 

 

 

ところでヤケクソになって描いたんですが外国の人に泣かれました。ごめん。

 

カウボーイとスイス人とキングストン

AEWの選手はオタクが多い。

4人の副社長のうちケニー・オメガはゲームや日本のアニメが大好きだし、コーディ・ローデススタートレックスター・ウォーズ任天堂のゲームが好きでコスプレまでやっている。先に紹介したサミー・ゲバラは自身と同じくドラゴンボールオタクのキップ・セイビアンやマルコ・スタントたちとよくつるんでいるし、古いアメプロや日本のプロレスに詳しいプオタレスラーもMJFやブッチャーがいる。そもそも社長のトニー・カーン自身がIQ160の歩くプロレス辞典みたいな存在である。

 

そんなオタクレスラーの楽園に、そいつは突然やってきた。

エディ・キングストン


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キングストンはインディーで18年も活動していた実力者ではあるのだが、大手団体(WWEとか新日とか)から全く声がかからず、ただでさえ限界生活を送っていたのに新型コロナのせいで2020年に予定していた欧州遠征が全部パアになってしまったおかげで自宅のローンが払えなくなってしまい、マジ限界突破でリングウェアを売って地元に帰ろうかと思っていたら運良くインディーの大会に出れることになり、そこでWWEのオールディスとAEWのコーディと新日のザックjr.にマイクでケンカを売ったところ、身も心もイケメンのコーディがケンカを買ってくれたおかげでAEWに所属できたというシンデレラおじさんである。

 

売ったケンカ

 

買ってもらったので来ました。ここまでたったの2週間。

 

 

しかしこの記事の論点はそこではないのだ。

 

キングストンはプライベートでAEW選手とつるんでるイメージがあまりない。AEW公式番外編みたいな扱いのYouTubeチャンネル『BEING THE ELITE』のスキットにもサミー・ゲバラVLOGにもほぼ出てこない。BTEにガッツリ出たのはブロディ・リーの追悼スピーチぐらいか。真面目な人ではあるのだろうが、全体的におっかないイメージで、どうにも陽気なお兄さんという感じではない。

 

私のささやかに構築されたAEWタイムライン(あまりフォローバックしてなくてすみません)では熱い男として人気はあるものの、実は個人的にはあまり興味のある選手ではなかった。

 

でもこのままではいかんなーキングストンを勉強しよう!と思い、とりあえずいつもの作成に出た。インスタ漁りである。


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インスタに潜ってすぐわかるのは、日本のプロレス(80~90年代)が好きなんだなあということ。新日より全日派で川田とか小橋が好きらしい。なおFULL GEARのモクスリー戦で着てた緑色のウェアは三沢リスペクトだそうである。

いつもは赤とか黄色の派手なウェアなのに、なんでこの時だけサエない色着てるんだとは思ってた


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少し潜ると、アメリカのアニメらしきもののサムネが増えてくる。子供の頃にこういうの見てたんだろうな~以上のことは思わなかった。ほとんど知らんアニメだし

あとフレンチブルドッグとラッパーの2pacに関する投稿が多い。

 

だが、更に深く潜るとだんだん怪しくなってくる。


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あれ?明らかに日本の、それも新しめのアニメだな?どうやら『メガロボクス』のキャラらしい。日本だと「原案:あしたのジョー」という触れ込みのせいかあまり人気が振るわなかったが、海外では結構な人気があるという噂は知っていた。(ちなみになんで新作アニメに昔の作品の名前が原作としてついてるのかというと「そういうことにしておくとスポンサーから金を巻き上げやすい」という事情があるそうな)

はー、こういうのも見るんだな?

 

どんどん潜る


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あれ?リューク…???


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待って

 

待てっつってんだろ!!カウボーイビバップのビシャスじゃねえか!!「血の涙を流すがいい」とか書いてんじゃねえよ!!(満面の笑み)

 

~そう、キングストン隠れオタクだったのだ~

 

これでは「子供の頃に見てたアニメが今でも好き」とか「ネトフリで見たらたまたま面白かった」という言い訳は通用しない。カウボーイビバップアメリカでの初回放送は2001年、もしリアタイ視聴だとしても当時のキングストンはもうハタチであり高校も卒業してプロレス修行を始めていたであろう年齢だ。

しかもビバップは「大人が見ても恥ずかしくない」云々とよく言われるが、実際にこういうのを見ているのはオタクを卒業しそこねたままオトナになってしまったタイプのオタクなのだ。実際AEWの若手たちはドラゴンボールポケモンの話しかしていない。そっちのほうが本当は健全なのである。

 

アニメが大好きな少年時代を過ごし、そろそろアニメを卒業しなきゃなあという時にビバップに出会っていたとしたらなんとまあ業の深いオタクライフであろうか。

 

キングストン曰く、ビシャスはジョーカーと並ぶ二大ヒールだそうです

 

鋼の錬金術師を見るキングストン。画面サイズからして旧アニメ版ですね

 

ベルセルク。「何がいいんだ」とお気に召さなかった様子。胸糞展開だからしょうがないね!で、どのバージョン?(アニメのベルセルクは監督・スタジオの違う3種類があります)

 

ビバップのヒロインはジュリア派であるらしい。それ日本でもだいぶレアな属性だからな??(フェイ派が多い)

案の定コメント欄でジュリアがdisられてて笑ってしまった

 

NWAのYouTubeチャンネルに出た際のものらしい。ビバップTでゴキゲンキングストン

 

「これを見た奴は推しアニメを上げろ」的な奴で当然のごとくビバップを推すキングストン。布教は惜しまない。

 

AEWに入団して間もなく、ビッグ・スウォールのブルマツイートにスパイクのgifを返すキングストン。だがネタが通じなかったのか、スウォールから返事はこなかった。リプ欄が「俺はわかるぜ!」なオタクたちに溢れていてほっこり

 

…どうにもキングストンによるAEW団体内でのビバップ布教活動は地味すぎて振るわないようだが、インディーでの18年間も孤独なオタ活をしていたのだろうか…?

と、つい心配してしまうが、どうもそうではなかったらしい。

 

キングストンのインディー時代のオタクマインドを支えたであろう人物がいるのだ。

 

クラウディオ・カスティニョーリ。現WWEのセザーロである。
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私は秋にAEW沼に落ちるまで15年間アメプロから離れていたので彼を知らなかったのだが、結構有名な選手であるらしく、最近は仲邑と組んでいるそうである。

私がカスティニョーリ…セザーロを知ったのは、キングストンを調べていた時にたまたま見かけたインディー団体『CHIKARA』での試合だった。


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試合開始1秒で跳び蹴り


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5秒でパワーボム

 

いきなりフィニッシュムーブでおっぱじめる馬鹿がいるか!

キングストンも5秒でダウンする訳がなく、なんとこの展開が20分も続く。すぐに大技をかけようとするセザーロに、キングストンは終始困惑している様子であった。

 

しかしこの2人は仲がいいらしく、インディー時代はよくつるんでいたようなのだ。

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出所は不明だが、どうやらキングストンがセザーロに中古車を売ったときの写真らしい。キングストンがなんだかすごい格好をしているが、これはセザーロのインディー当時の衣装のパロディだそう。いい笑顔。

 

ではセザーロもビバップが好きなのか?というと、そうでもない。彼はドラゴンボールのオタクである。ここでもまたドラゴンボールかよ!!

当時の相方、シェイマスとフュージョンするセザーロ

 

だがセザーロは1980年生まれであり、90年代生まれのドラゴンボール大好きなAEW若手オタクくんたちとはずいぶん歳が離れている。アメリカでのドラゴンボールZの本格的な放送は1998年からであり、世代が合わない。なぜ彼はドラゴンボールのオタクなのか。

 

それはセザーロがスイス人だからである。

 

スイスは国内のテレビ放送が脆弱なため、代わりに隣国のフランスやドイツ、イタリアのテレビ電波がガンガン入ってくる。セザーロはルツェルン出身で母語はドイツ語らしいのだが(なおセザーロはイタリア系の血筋だそうだ)スイスは多言語国家ゆえにドイツ・フランス・イタリア・ロマンシュ・英語の5ヶ国語を操れるそうである。

 

そんなセザーロはスイスに生まれながらフランスから流れてくるテレビアニメを見て育ち、そしてフランスは欧州でも有数の日本アニメ輸入国であった。ドラゴンボールアメリカよりずっと早くに放送され、聖闘士星矢北斗の拳シティーハンタードラえもんもフランスを経由してスイスのテレビに映っていたのである。オタク養成に最適なスイス。実際スイスでは欧州最大クラスのオタクイベントが開催されているらしい。

 

だがセザーロがアメリカに来たとき、おそらくではあるがーー彼のオタ話が通じる相手はいなかった。当時のアメリカでドラゴンボールは「子供が見ているアニメ」扱いだし、他の日本産アニメもほとんどがアメリカで放送されていない。特に80~90年代の日本産テレビアニメはアメリカでは「暴力的」とされ、90年代末まではその多くが規制され放送されなかったのだ。(マニア向けにOVAなどは販売されていたが)

 

同世代の非オタと話の通じないアメリカのオタクとスイスのオタク、別々のアニメを信奉しているといえど、リングで出会った二人がオタ友となったのは必然といえるのかもしれない。

 

今でも彼らは所属団体は違えど、お互いのインスタをフォローしていいねを飛ばしあっている。イイハナシダナー

 

あと、私も面白がってクロスオーバー絵を描いたんですが

相互の鍵垢さんから「本人に見せてあげて」と言われて、反応来るわけないやんとインスタで@をつけて投稿したところ


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爆速でリポストされてて笑いました(Tank!つきでストーリーにあげてくれてありがとう…ハイライトにアーカイブされてるので今でも見れます)

 

これからのキングストンのオタ活に幸あれ!

 

 

 

 

あと、話がわかるオタクおじさんはキングストンの話を聞いてあげなさい