W-asiのアメプロおぼえがき

AEWのせいで15年ぶりにアメプロ沼落ちしたオタクのブログです

ジェリコとファッションと痛みのメーカー

2020年11月26日、Dynamite番組内で衝撃的な発表が行われた。番組中やオフショットでジェリコが着ていた、でかでかと『痛みのメーカー』と書かれたシャツの公式販売である。
売り出されるのは例のシャツだけでなく、ジャージやパーカーなど大々的なラインナップ展開。しかも製造は日本ではヤンキー御用達として有名なスポーツウェアブランドのチャンピオンである。

この発表に世界中のジェリコファンは歓喜し、そして日本のファンは頭を抱えた。


ソレ メッチャ ダサイ


まず、『痛みのメーカー』という怪しげな日本語は、ジェリコが新日に衝撃参戦を果たした際に『レインメーカーオカダ・カズチカをパクって自分につけたあだ名『ペインメーカー』の雑な日本語訳である。じゃあそのままペインメーカーでいいじゃねえかと日本人なら思ってしまうが、そのままじゃ面白くない!カッコイイ漢字が使いたい!…というのが日本好き外国人の性なのであろう。いや、そのシャツに書いてある漢字、『痛』しかないからな。まさしく痛シャツかよ。

しかも通販サイトのロゴマークには更におかしい日本語が並ぶ。

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右下をよく見てみよう。


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"鎮痛剤 PAINMAKER"

痛みを産む鎮痛剤


私はジェリコプロデュースアパレルのあまりのダサさ加減にぐったりしてしまったが、考えてみたらそもそもジェリコって元々ファッションセンスがヤバいのではないかという気がしてきた。


さて、今までのジェリコのファッションを振り返ってみよう!(ただしリング上での衣装は除く)

f:id:pilotworks:20201213214415j:plainおそらく高校時代のジェリコもといクリストファー・キース・アーヴァインくん。80年代の若者としてはごく普通である。


プロレスラーになりたて1991年のジェリコ。革ジャンにメタルオタクの片鱗が見えるがTシャツがなぜかアメフトのダラス・カウボーイズ。あれ、メタルは??


1994年のジェリコ。普通に白ランニングにドッグタグ。ジェリコは軍隊行ってないけどな!むしろ相方のロン・ヘドのシャイニングTが気になる。


こちらも1994年。美少年ですね。


2000年。FOZZYのライブ。ヴァン・ヘイレンだね…


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おそらく2002年頃。どうしてこうなった。よほど気に入っていたのか、TAJIRIの著書「TAJIRI ザ ジャパニーズバズソー」にも同じシャツを着た写真が掲載されている。


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2007年の自伝出版記念会見での正装。正装…?


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WWE復帰以降は暗色のジャケット・暗色のシャツ・暗色のストールというセットアップが定番になるが、おそらくジェリコはアクセントカラーの概念を理解していない。ほぼ迷彩である。

グレーのシャツに黒のストールのジェリコ、黒いジャケットに赤いストールのYOSHIKI。アクセントカラーを使うのが上手いYOSHIKIのほうが目を引くのがおわかりいただけるのではないか

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ロックなら全身黒だぜ!(でもGパンは青い)


2020年正月のクルーズライブ。もうメタルじゃないじゃん!サザンじゃん!!


そして毎週Dynamiteでトンチキなジャケットをお召しなのは皆さん御存知の通りである。

ここまで書いて、ジェリコは服のセンスが悪い以前に普段何を着れば自分にとってカッコイイのかというのがよくわかっていないのではないか、という結論に達しました。リングで派手な格好してるぶんにはカッコイイんですけどね…

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カッコイイなあ(遠い目)

ファンアートとカルチャーギャップと無断転載

私は絵を描くオタクである。

以前は同人活動もしていたし(無謀にも日本語版が出ていない漫画の二次創作をしていた)、10年ほど前はpixivでうちはサスケのなりきりでNARUTO疾風伝の毎話レビューをやるという訳のわからない連載のようなものをやっていた。

そんなわけでAEWを見るようになってから絵を描くオタクの気質としてAEWファンアートをTwitterに上げるようになったのだが、そこで気づいたのは「日本と英語圏ではファンアートの捉え方が違う」ということである。

最初に上げたのが以前の記事にも上げたコレだったのだが、志田さんからリツイートを頂いたことによって海外のAEWファンからドカドカとお褒めの言葉を頂き、挙げ句の果てには頼んでもいないのに描かれたレスラーに@をつけて投げつけるAEWファンまで現れた。

これは日本では考えられないことである。

というのも、日本では「オタクは公式と距離を取って隠れるべき」という暗黙のルールがある。二次創作は公式(本人や原作者など)の著作権・肖像権を侵害しているのだから、ファン同士での楽しみに留めるべきであるという考えである。特に「ナマモノ」といわれる芸能人ジャンルはナーバスな界隈で、よくわからないローカルルールのおかげでしょっちゅう炎上が起きている。

が、英語圏(北米?)はそうではない。「ファンアートは本人に見せてナンボ」の扱いで、描かれた本人が気に入れば公式SNSにアップされたり、AEWではファンアートが公式Tシャツに採用されたりしている。ファンと公式の距離がえらく近いのだ。しかもファンが作った非公式グッズをレスラーが身につけていることも珍しくない。

うーん、そういうもんなのか…じゃあ本人に投げつけないとな…と、私も何度か@を付けて投稿したこともあるのだが、これはこれでだいたい無反応であり結構シンドイものがある(メンタルが豆腐)。まあ、レスラーだって大勢のフォロワーがいるわけで、全部の@をいちいちチェックするのも面倒だから仕方がない。

 

作戦を変えなければいけない。わざと本人に見えそうなところに置いておく必要がある。

そこで目を付けたのがFULL GEAR終了後のサミー・ゲバラのツイートである。

本人は「クソ面白くねえ!!」と言いつつも、いちいちハッシュタグを作って「構ってくれ」オーラをバリバリ出していたが、これに反応しているオタクはほとんどいなかった。

なのでそっとタグをつけて@はつけずに投稿してみた。

対マット・ハーディー戦でゴミ箱にすっぽり収まったゲバラに感動したので急いで30分ぐらいで描きました。

 やったぜ母ちゃん。

引用RTですらない無断転載とはいえ、いちいち私のアカウント名を記載しているあたりゲバ坊の人柄がわかる。めっちゃいい子やな。

絵は(無断転載先で)バカウケしてガツンガツンといいねが付き、爆笑のリプライが大量にブラ下がっていた。私は承認欲求が満たされ大満足で眠りについた。ありがとうゲバ坊。

が、事件はその翌日に起きた。

なんで3週間前(ル・ディナー・デボネアの直後)に@つけて投稿してガン無視された絵が今になって推しにdisられながら無断転載で引用元表記もなく晒されてるんですか?????

いやまあdisはいいんだよ、MJFはAEWの時子様だから…

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スマホゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』の財前時子様。たいへんプライドが高く、自分のファンを「豚」と罵るドSの女王様アイドル。顔芸はしない。なお私は西園寺琴歌Pです。

ゲバ坊の絵で台湾のAEWファン(アンチMJF?)からリプライが来たので、でもミュージカルは楽しかったっスよ~のつもりで、あの絵をつけて返事したらMJFのファンアカウントからいいねが来た…ところまでは把握しているのだが、MJFが何をどうしてあの絵を拾ってきたのか皆目見当がつかないのである。おめえの情報網どうなってんだ!!怖いわ!!

しかも私がMJFの投稿に気づく前に例のファンアカウントのほうがMJFを説教していた。MJFのファンってママみたいだな…

皆さん、ファンアートは用法、用量を守って楽しく嗜みましょう。死にます。

 

まあ今後も描くけどね???

 

pilotworks.booth.pm

あ、boothでステーキディナーアクスタ売ってます。よろ。(単価めちゃくちゃ高いのに1個売れました。ありがとうございます🙏)

 

余談

海外のMJFファンはLGBT系が多いらしくて「ほ…ほおーん…」てなりました。MJFに限らず筋肉質のレスラーのファンにはソッチ系の人が多いみたいです。私がWWEにハマってた10ン年前はゲイ・ギミックはあってもBL同人とかは見た覚えがなかったのでちょっと新鮮でした。(私がWWEから離れた後にWWE同人がちょっと流行ったらしいですが)

英語圏のオタクはいいねは付けてもRTはあんまりしないということに今回の件で気づきました。インフルエンサーが拡散してもそこ止まりなんですね。RT大好きすぎる日本人、ツイ廃率が高い理由がわかったような気がします。

 

 

ライオンサルトと首切りポーズとズルしていただき

 アメプロ界の現役レジェンド、クリス・ジェリコと、アメプロ次世代の旗手であろうMJF、2人の共通点は「しっかりとプロレスができて、喋りも達者、そしてリング上でキャラクターとしての自分自身を演じることに長けている」という部分である。

2人が並んだらさぞ楽しかろう、と期待していたファンは多くいただろうが、まさかそれがミュージカルとして叶えられると予想していたファンはゼロに等しいのではないだろうか。あまりのぶっ飛んだ展開に私も目が点になった。全体的に安っぽい作りではあるものの、2人のキャラクターが最大限に生かされた楽しい演出だった。

 

では、これがいざプロレスになるとどうだろう?その答えがMJFのインナーサークル入りを賭けたFULL GEARでの対戦であった。

正直言うと、「純粋なプロレス」としてはあんまりいい内容ではなかった。数日後に50歳の誕生日を控えたスターレスラーにかつての俊敏さはなく、MJFが気を使ってテンポを遅くしているのが目に見えてしまっていた。

だが、それは「純粋なプロレス」としての話だ。この試合は、自身が幼い頃に憧れたであろう「WWEのスター」クリス・ジェリコへのMJFのメッセージである。少なくとも、私はそう思っている。

 

その理由は3つだ。

1つめは試合中盤に見せたMJFのライオンサルト。不発にこそ終わったが、ジェリコの得意技であるライオンサルトをMJFが跳んで見せたことに意味がないわけがないのだ。なぜなら、彼は跳ばないことを自身のプライドと定義づけている節があるからだ。試合はいつも、得意のサブミッションとルール違反のダイナマイト・リング(凶器にしてるでかい指輪)で展開してみせる。だが彼は跳んだ。それは「俺だってこのぐらいできるんだ」とジェリコに見せつけるため?これが他のレスラーならそうかもしれない。でも、MJFはプロレスオタクで、AEWの若手の誰よりもプロレスというエンターテイメントを心から敬愛する男だ。ただ自己主張のためだけにそんなことをするだろうか?

2つめはジェリコをロープに追いつめた際に見せた首切りポーズ。これは別に珍しいものではない。日本のレスラーだって、半沢直樹に出てた香川照之だってやっている。だが、これもMJFが意味もなくやったとは私には思えない。その答えは後にわかることになる。

3つめはジェリコのバット攻撃未遂をレフェリーに誤審させるためにわざとリングに大の字に寝ころび、倒れたフリをしたことだ。ゼロ年代のアメプロオタクならご存知と思うが、これはエディ・ゲレロの「ズルしていただき」戦法そのままである。ただのパクリやパロディだと笑うオタクもいるだろう。だが、これは2つめの謎を解くための鍵なのだ。

1はクリス・ジェリコ、3はエディ・ゲレロ、なら残された2が意味する人物はーーー

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クリス・ベノワである。

 

アメプロファンではなくとも、90年代プロレスのファンであれば、彼ら3人の関係性は古くから有名だったという。3人は親友だったのだから。(*正確には現AEWシニア・プロデューサーのディーン・マレンコを含んだ4人)

第1回目のnoteで散々書いたが、私はベノワのファンであり、そして3人の関係に特別な思い入れがあった。

ダイナマイト・キッドに憧れてプロレスラーになり、修行のために日本に来たベノワ。まだカナダのインディーにいた頃から、異国の地で戦うベノワに憧れていたジェリコ。メキシコのプロレス一家の末っ子で、誰よりもプロレスの才能に恵まれていたエディ。3人は日本で出会い、そして親友になった。まだ彼らが「ワイルド・ペガサス」「ライオンハート」「ブラックタイガー」と呼ばれていた頃の話である。

ベノワとエディは新日の所属だったが、ジェリコは当時WARに所属していた。団体を越えたお祭りとして企画された第2回スーパーJカップのトーナメント戦においてジェリコは初めてのベノワとの対戦で敗北し涙を流したが、それは悔しさからの涙ではなく、憧れていたベノワとの初対戦という夢が叶ったことからの涙だったという。そして、その1年前に開催された第1回スーパーJカップの王者はワイルド・ペガサスことクリス・ベノワその人である。過酷な戦いを勝ち抜きリングで喜びの雄叫びをあげるベノワに、すぐに駆け寄ったのは生涯の親友、エディだった。

その後、アメリカに渡った彼らは、ルートは違えどECW→WCWWWF(当時)へと転戦し、世界最大のプロレス団体のメインを張るほどの世界的なスターレスラーになっていった。

だが、2005年、突然の別れがやってきた。最初の記事にも書いたエディの死である。だがその頃、ジェリコWWEにいなかった。かねてからの夢だった音楽活動や俳優業に専念するために退団していたのだ。

そしてジェリコWWEに戻らぬまま、2年後にベノワもこの世を去る選択をした。それは妻と息子を巻き添えにした凶行であった。

天才故の苦悩とドラッグでボロボロの体を抱え、命の火が消えたように死んでしまったエディ。親友を失った悲しみと家族殺しの罪を背負って命を絶ったベノワ。

短期間に親友2人を失ったジェリコの悲しみは想像にたえない。もしその場ーWWEに自分がいたら、せめてベノワは救えたのではないかと苦悩したこともあっただろうと思うのだ。

ベノワの前妻の息子であるデビッドによると、残された家族を心配して電話をかけてきたのはジェリコと、エディの甥であるチャボjr.だけだったという。

その数ヶ月後、ジェリコWWEへと帰還するが、そこは親友のいないリング。それでもジェリコは生きて戦い抜く選択をしたのだ。

 

それから10年が過ぎた2017年、ジェリコは親友2人が在籍していた新日のリングに立った。「新日でキャリアを終わらせたい」と呟いていたベノワの願いを叶えるかのように。

そして2020年、ジェリコはプロレス活動30周年を迎え、もうすぐ50歳になろうとしていた。アメリカでは50歳を迎える前に死んでしまうレスラーが少なくない。トップで活躍していたレスラーが50を過ぎて現役というのは凄いことなのだ。

でも、どうしてジェリコのお祝いに、ベノワとエディはいないんだろう…私はそれがとても悲しかった。できることなら3人揃ってバカ話でもしてほしかった。決して叶うことではないとわかっていても。

だからこそ、MJFがリングの上でジェリコ、ベノワ、エディを再現してくれたことに気づいた時、私は感動した。それは私がずっと見たかった景色だったから。

MJFはジェリコへの最大の敬意として、親友だった3人の要素を組み込んだ試合をしてみせたのだ。

たとえ、これが私の思い違いだったとしても。

 

ありがとうMJF。

そして50歳のお誕生日おめでとう、ジェリコ

 

 

ダービー・アリンとアリンと呼び方問題

※MJF戦の記事を公開する予定でしたが、センシティブな内容の都合上、一旦小ネタ記事を挟むことにしました。

AEWを見始めて約2ヶ月経つが、私はある悩みを抱えていた。先日めでたくTNT王者となったダービー・アリンの呼び方である。

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AEWにおける世界チャンピオンとTNTチャンピオンの差がよくわかってなかったんですが、ヘビー級とクルーザー級だと思っていいんですかね

とりあえずこちらの絵を御覧いただきたい。

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韓国の『儺雨』という漫画のヒロインなのだが、実はこの娘、私の人生の最推し2次元美少女といってもいい。怪力と底なしの内力を秘め刀のふりをした鈍器で戦う、しかもステータス上は主人公より強い上に主人公を差し置いて劇的成長を果たすという凄まじい女である。

名前をヨン・アリンという。

私にとって「アリン」はこの怪力クソ強美少女であり、スケボーで戦う中2病イケメンではない。他の人にとってはめちゃくちゃどうでもいい話だが、こっちは推し歴17年。私はヨン・アリン以外の人間をアリンと呼ぶわけにはいかんのだ。いや、マジで。(ちなみに私のTwitterアイコンはこの漫画の主人公)

しかしダービー・アリンといちいちフルネームで書くのもかったるいし、だからといってダービーでは競馬である。どうしたものか。

それを解決したのはFULL GEARにおけるダービー・アリンへの声援であった。

「アーリン!! アーリン!!」

 

………あーりん………?

www.youtube.com

それ、ももクロのピンクじゃん。

 

その瞬間から白黒ガリガリスケボーイケメンの背後にピンクのオーラを感じるようになりました。れにーかなこしおりダービー・アリン!!

 

そんなわけでダービー・アリン君の個人的呼び方はあーりんになりました。本当にめちゃくちゃどうでもいい話だな!!

でも私は女子ドルはWake Up, Girls!ガチ勢ですけどね!!

 

 

マット邸とヤムチャと緑色のあいつ

FULL GEAR、結論からいうとゲバラヤムチャでした。

いやー、トーナメント決勝がほぼ新日とか、輝けるジョン・シルバーとか、勝ったのに引き立て感強いスケボーとか、ハングマンは見た!とか、技の志田vs力のナイラとか、前半にも見所はいっぱいあったんですけど、まあ記憶が吹っ飛ぶよね。

当日のマットのツイートから「どうもマットvsゲバラはマットの自宅でやるらしい」というのは察せたんですけど、まさか想像できないじゃないですか。

試合が短編映画だなんて

 

ノースカロライナのマットの自宅にDynamite19-20の場外大乱闘を思わせるカートに乗ってやってきたゲバラをぶっ潰すために自前のモンスタートラックでマットが現れたと思いきや即座に始まるデスマッチ、マットのピンチにどこからともなく現れるプラパ、どうやってノースカロライナまでやってきたのかすらわからんサンタナ&オルティス参戦、だがここまではわからんでもない。マットがリング下に仕込んでいた巨大ドラゴン花火をかついで銃撃戦を始めた辺りから、この試合は完全にプロレスの枠を越えた。

お笑いウルトラクイズビートたけしの如き容赦ない猛追に腰が抜け(都合よくぬかるみに落ちて)泥まみれになりながら逃げるゲバラを追いつめるマットの前に現れたのは、昔懐かしい緑色のあいつだった。

ハリケーン????なんでおまえいんの???

そもそもお前AEWの選手じゃないじゃん??そういえば実況席にインパクレスリングの人がいたけどそういうことだったの??てかお前捕まえてるでかい人誰???(ギャングレルさんですが私がWWEを見てた頃には丁度ギャングレルさんはWWEにいなかったので存じ上げませんでした)

マットの活躍ででかい人(ギャングレルさん)から解放されたハリケーンが帰って行ったと思ったらすぐに現れるグレゴリー・ヘルムス記者(ハリケーンと同一人物)、壮大な茶番劇の裏で律儀にリングで戦い続けるプラパ&プエルトリコ組、なんでか参戦するハリケーン&でかい人(ギャングレルさん)…

我々は一体何を見せられているのか???プロレスとは???

 

そして何だかんだあってボロボロになったマットを倉庫に追いつめるゲバラ…だがそこはマットの自宅にあるリング小屋だった。そう、マットの自宅にはリングがある。大事なことなので二度言います。マットの自宅にはガチでリングがある。

www.youtube.com

全てはマットの罠であった。リング小屋のシャッターが閉められ、ようやく1対1の試合が始まり(なぜかレフェリーもいる)ハシゴからテーブルダイブするゲバラここまできたらスワントーン・ボムを使ってくれよ!!ダメか??? 

そしてマット反撃のターン!てめえ今まで俺に何してくれたんじゃと言わんばかりに過去にゲバラから受けた被害を再現していく。眉間にパイプ椅子(さすがに試合用)を見舞い、後頭部をコンクリに叩きつけ(さすがにカット割で処理)、最後はゴミ箱にポイ!!(ガリガリなおかげでキレイに入る) 高らかにBGM(演奏:マットの嫁)が流れる中、トラック(運転:マット嫁のパパ)でどこかへドナドナされてゆくゴミ箱入りゲバラ…マット夫婦とプラパ&ハリケーンは高らかに笑い、盛大に花火が上がるーーーー

約半年に渡りゲバラのおかげでどえらい目に遭ってきたマットの報復は、ゲバラを自身のプロデュースで完全にヤムチャにすることだった。サミー・ゲバラ。見事なヤムチャであった。

果たしてゲバ坊は今週のDynamiteまでにジャクソンビルに帰ることはできるのか??

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6日か!!レスラーの体力なら4日で帰れないことはないな!!頑張れAEWのヤムチャ!!

 

余談

今回の茶番劇はマットのYouTubeチャンネルに投稿されてる連続ドラマと繋がってるので見ると理解が深まるよ!たぶん

メンバー3人不在のうちに2人増えたインナーサークルの話は次回やります

 

 

チャラとゲバラとYouTube

世は2020年、世間はずいぶんチャラ男に寛容になった。チャラ漫才コンビのEXITは毎日テレビに引っ張りだこだし、men's eggモデル出身のJOYはなぜかワイドショーのご意見番をしてるし、チャラが過ぎてジャニーズをクビになった手越祐也だってユーチューバーとして大活躍している。世はまさに大チャラ男時代である。言い過ぎか。

そして我らがAEWにもチャラ男レスラーがいる。そう、サミー・ゲバラである。

 
 
 
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しかしこのチャラ男、先に例えたチャラ芸能人とは傾向が違う。町田や北千住の駅前あたりにいそうなリアルなチャラさなのだ。ビジネスチャラではなくネイティブチャラなのである。

 
 
 
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DDTに招致されて日本に来た際にはバチ当たりにも鳥居にブラ下がったりなんかしている。おめえそれ重要文化財だぞ。

このチャラさがいい方に回ればいいのだが、なにせネイティブチャラである。うっかり「WWEの某ディーバをレイプしたことがあるぜ」とポッドキャストでジョークをカマしたことがバレて1ヶ月謹慎処分になったり、ハードコアの大先輩マット・ハーディーをうっかりミスで2度ほど殺しかけたりシャレにならない状況を自ら作り上げている。バックステージで説教されているレスラーランキングがあったらブッチギリで第1位になるであろう。

ハードコア・マッチで「試合用のパイプ椅子」ではなく「本物のパイプ椅子」をマットに投げつけてしまい大流血。一応バックステージで謝罪はしたらしい

困ったことにこのゲバラ君、ハードコア・ファイトとルチャリブレ(メキシコ式軽業プロレス)を売りにしている割に繊細なレスリングコントロールや咄嗟の判断力に難があり、そしてネイティブチャラ故のどんなミスも1日寝れば忘れていそうな無駄な肝の太さが彼の危なっかしいファイトスタイルに繋がっているのである。こええよ。

 

そんなネイティブチャラレスラー、ゲバラ君はイマドキのチャラ男らしくYouTubeもやっている。彼のチャンネルを見るとなんと最初の更新はインディーズデビュー直後の2013年。7年もの間熱心にユーチューバーをやっているのだ。

こちらが最初の投稿。当初はあくまで試合記録を残すために始めたようである。

 

2015年。だんだん自分語りが増えてユーチューバーっぽくなってくる。

 

2016年。もはやプロレスとは関係なくビルを登る。迷惑行為はやめましょう。言っても無駄か。

 

2017年に初来日。動画内で亀仙流Tシャツを着ていることからお察しの通り、ゲバラ君はドラゴンボールの大ファンである。その後も来日する度にドラゴンボールグッズを買いあさっている。

 

2018年の再来日時には水族館や猫カフェを巡るなど動物好きの一面も。フェイバリットアニマルはパンダであるらしく、自身のトレードマークにパンダをあしらったりパンダの被り物をしてリングに上がったこともあった。ジェリコの「アニマルプラネットなんて大ッ嫌いだ」発言にひっそりショックを受けているかもしれない。

 
 
 
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サミーとパンダはズッ友だょ…!

そして現在。いまやゲバラ君のYouTubeチャンネルはAEWオフショットの貴重な供給源。継続は力なりである。

 

ところでここまでゲバラYouTube情報を見てお気づきだろうか。実はゲバラ君は「プロレスと関係ないパーソナルな部分」をあまり明かそうとはしない。チャラ男なのに「地元の友達」や「学生時代の思い出」が出てこないのである(古い付き合いの彼女はいる)。アメリカのプロレスラー情報サイトを見ても、プロレスのキャリア以外の学歴などの情報は全くといっていいほど出てこない。意外と謎が多いのだ。自身を「痩せたキューバ系の子供」と揶揄する彼は、あまり過去を知られたくないのかもしれない。家族は母親と兄がいるらしいが、父親の影が見あたらないところを見るとシングルマザーなのだろう。ちなみに「ママパンダ」ことゲバラママはめちゃくちゃハイテンションでパワフルである。

大好きなママにスカイダイビングをプレゼントする親孝行ゲバラ君。根はイイ奴なんだよなあ

※追記 記事執筆後にゲバラパパが登場する動画が見つかりました。両親は何らかの理由で別居しているようですが、父子仲は良好な模様です。


願わくば、ゲバラ君にはYouTubeをサボってでもプロレスのレベルアップを頑張ってほしいところである。もうすぐマットとリベンジマッチだぞ!!大丈夫か???

 
 
 
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悟空になれるかヤムチャになるか、それは君次第だサミー・ゲバラ!!